ご自身やお子さまの筆は使いやすいですか?
書いている途中に、筆の毛がパッカリ割れることはありませんか?
墨をつける量が少なすぎるときにも起こりやすいですが、
そうでなければ筆割れの原因は、ズバリ「墨溜まり」です。

↑この部分を触ってみてください。
カチコチじゃないですか?
このカチコチは墨の固まりです。
根元の部分に洗い切れていない墨が固まってしまうと、ぼよ〜んとラッキョウのような形になり、筆割れの原因になります。

このようなラッキョウ型になっていたら要注意
根元に墨が固まっていますよ!
では普段、どのように洗っているかを思い出してみてください。
バケツにつけておいて、サラサラゆすぐ?
毛の先っぽ(穂先)をゴシゴシする?
もしくは
あ、あらわない…?
((((;゚Д゚)))))))ギャー!
じゃあ、どうやって洗えばいいの?
そんな疑問に答えるべく、今日は私がふだん行なっている洗い方をお伝えします!
正しく洗えば、筆ってかなり長持ちします。
筆の状態の良し悪しが作品にも響いてくるので、しっかりお手入れしたいですね。
まず気をつけたいことは、使ったらすぐに洗う!ということ。
使ったまま、もしくは筆巻や半紙に巻いたまま放置していないですか?
時間を置けばおいただけ、ガチガチに固まり洗いづらくなります。
よけいな手間がかかりますし、筆に負担もかかってしまうので要注意です。
使ったらすぐに洗ってくださいね!
万が一、ガチガチに固まってしまった時はぬるま湯に30分程度つけておくと洗いやすくなります。
熱湯はだめですよ!毛が痛んでしまうので。。。
〜筆の洗い方〜
まず、全体を軽くほぐしながら墨を洗い流します。
がっつり洗うというよりは、さらさらさら〜っと。
お風呂でリンスをつけた後に髪の毛をほぐしながら洗い流していくイメージです。
軽く洗い流したら、根元部分をよ〜く揉みます。
最初は固いですが、負けないで続けるとだんだんほぐれてきます。
かなりの強敵ですのでがっつり揉んでくださいね!
根元の墨溜まりがほぐれてきたら、全体を軽くほぐしながら墨を洗い流します。
根元を揉む→軽くほぐし洗い
根元を揉む→軽くほぐし洗い
根元を揉む→軽くほぐし洗い
ひたすらこれを繰り返します。
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ここまでイメージ出来ましたか?
「筆を洗う」=穂先をゴシゴシ洗う、ではないのです。
穂先をゴシゴシ洗ってしまうと、毛が切れたりバサバサになってしまいます。
そのような状態の筆を使って書くと、どうなると思いますか?
バッサバサの筆で書いた作品は起筆や収筆がボサボサになるだけでなく、ハネやはらいもまとまらなくなります。
根本を揉む→ほぐしながら洗うを何度か繰り返し、流し洗いしている水が透明になったら乾かします。
吊るして乾かすのがベストです。
吊るしてしばらくすると、穂先に墨が降りてきます。(穂先が黒くなります)
あんなに揉み洗いしたのになんで?
と、目を疑うほど大量に降りてくる時もあります。
また軽くほぐし洗いして吊るしてあげましょう。
ふぅ〜。これで完ぺき!
わたしがんばった!!
と思うでしょ?
不思議なことにね、墨がまだ降りてくることもあるんです。
え〜!
まだ洗うの?!
もうやだ〜!
と、くじけそうになる気持ちをグッとこらえ
あきらめずにまた軽くほぐし洗いしてください。
ゴールはすぐそこです!!
1回で墨が降りてこない時もあります。
そんな時は、わぉ!なんてラッキー♡と喜びましょう。
墨も降りてこなくなり、完全に乾いたら全体を軽くほぐして終了です♪
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いかがですか?
ふだんの洗い方と同じでしたか?
お道具を大切に扱うことは上達への第一歩です。
この機会に洗い方を見直して、根元の揉み洗い試してみてくださいね!
※私はお水を流しながら洗っていますが、瓶などにお水かぬるま湯を入れて揉んでもOKです。
ただし、すすぐ時はきれいなお水で洗い流してくださいね。
墨溜まりが無いときも、穂先をゴシゴシはだめですのでご注意を!